陽介山の投資心得ブログ

先人と歴史に学ぶ投資の考え方

最高の金鉱株にはこんな共通点がある - スプロット社 ホイットニー・ジョージ社長

スプロット社の社長のホイットニー・ジョージ氏が、Kitco News でゴールド・金鉱株、それ以外の投資対象について語っています。

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(あなたのポートフォリオについて話しましょう。あなたの好きなセクターは何ですか?何にオーバーウェイトしていますか?そして、あなたの投資プロセスについても少し教えてください。)

「どの投資対象でも同じです。強いバランスシートを持っていて、そこにリスクがなく、自己資本から高いリターンを得ていて、それを株主と共有できるような、素晴らしいビジネスだと思う企業を見極めるのです。多くの場合、マクロファンダメンタルズや景気循環の様々な部分に影響を受け、他の投資家を悩ませます。その時に、それらを安価に購入し、長期的に保有しています。最大のセクターは貴金属鉱山株です。それはポートフォリオの約19%です。今年ゴールドは金は暴騰しています。COVIDが転換点になったと思います。そして、我々は近代的な金融理論への道を歩んでいます。社会が望めば必要に応じて紙幣増刷しています。金利が低い時、特に実質金利が低い時、インフレの1年後にはマイナスになります。ですから、ゴールドの価格は明らかに鉱業部門にとって非常に良いものです。そして、ファンダメンタルズ投資家なら誰もが見たいと思うであろう、マージンの拡大、フリーキャッシュフローの拡大、配当金の増加など、すべてのことを目の当たりにしています。COVIDの影響を受けているにもかかわらず、全体的に成長している数少ないセクターの一つです。今年は力強い成長を見ていますが、今後数年間は長いサイクルで推移する傾向があると思います。」

 

(サイクルの話をありがとうございます。私はあなたが他の分野についてどう思っているのか興味があります。私のポートフォリオの大半はハイテク株です。また、ウォーレン・バフェットは長い間、有名なハイテク企業には投資していませんでしたが、今ではアップルが中心的な投資対象の一つになっています。彼は間違いなく、私たちと一緒にシフトしてきたわけですが、あなたはどう感じていますか?)

「アップル株は約6年間、私のポートフォリオの最も大きい部分を占めていました。アップルのビジネスの見通しが非常に明るいことも知っています。また、あなたや私が大きな恩恵を受けてきたことも知っています。しかし、私の投資の観点では、だいぶ高く見えるのでもうポートフォリオには入っていません。他の半導体関連株も同様です。私はアセットマネジメント関連株をオーバーウェイトしています。それらの企業は財務的なレバレッジをかけて運営しています。」

 

(今、ゴールドと金鉱業セクターの話をしましょう。アップルやいくつかのハイテク株は完全に高値だとおっしゃっていましたね。ゴールド・金鉱株はまだ完全に高値ではない思う理由を聞きたいと思います。あなたは評価プロセスを説明することができます。最終的には、純資産価値はおそらく取引されているものよりもはるかに高くなければならないという中で評価されていると思います。)

「私はすべての業界で同じ指標を使用しています。その事業評価に合致する企業を購入します。営業利益と株価と比較します。私がアップル株を持っていた時は営業利益の10倍の株価で取引されていました。現在はそれを遥かに凌ぐ倍数でしょう。ゼロ金利環境で様々な株価が過大評価されています。金鉱株は実質的な成長の見通しが立ってきました。

彼らは、フリーキャッシュフローを10%台で出しており、非常に強いバランスシートを持っています。フリーキャッシュフローの一部を使って新しいプロジェクトを開発し、株主への配当はますます大きくなっています。現在は、金属価格がそれほど上がっていませんが、金鉱株は実質的な成長の見通しを持っていると思います。ハイテク株よりもポジティブです。投資に関しては、テック株よりも、そちらに注目しています。」

 

(それらに対するあなたの投資判断基準を教えてください。)

「大手企業の場合は、収益の10~12倍、またはフリーキャッシュフロー利回りが5~10%の大手鉱山会社です。成長企業の場合は、新興の生産者や探査会社になります。私自身のお金を行うことになるでしょう。ジュニア金鉱株ETFとシニア金鉱株ETFがあります。

 

(具体的な銘柄名を教えていただくことは可能ですか?)

「私たちの専門分野ではないので株の話はあまりしたくないのですが、推奨するとしたらETFになると思います。」

 

(あなたが投資しない会社をスクリーニングするために、財務諸表であなたが最初に見るトップ3何ですか?)

「私には大まかなルールがあります。昔のデュポンモデルと呼ばれていたものの一部です。資産を株主資本で割ったものを測定します。2以上のものは、私にとってはNGです。次に見るのは、営業利益と営業利益の見積もりです。鉱業会社の金価格への営業レバレッジは、彼らのコストは比較的固定されていますが、最近でも世界の特定の地域ではエネルギーや労働力のようにダウンしています。だから、ゴールドの2~300ドルの動きが劇的に彼らの営業利益率を増加させるので、営業利益のどのように見積するかが重要です。そして、他の鉱山会社が参入してきて、その会社を買収した場合には、金属価格や会社の収益を予測した価格ではなく、自分にとって意味のある事業評価額で購入することができるかを見ます。」

 

(経済の話をさせてください。経済の見通しとそれがゴールド価格の見通しとどう関係しているのか。一部のアナリストは、ゴールド価格が大幅に下がると予測していますがそれについては同意しますか?)

「それは保守主義のためにそうしているのだと思います。つまり、誰も、このような状況でスキーを履いて外に出たがらないのです。私はゴールドの価格は永久に高くなると考えています。世界は高価なドルを買う余裕がないのです。今の財政状況から抜け出す唯一の方法は通貨の下落です。緊縮財政では誰も再選できません。私の予想としては、市場は再稼働を開始しているように見えるしGDPの面ではより堅牢な年になるだろうと考えています。新政権の下では、インフラ投資が進み経済は好調に推移し、市場全体としてはインフレ率が上昇すると考えています。」

 

(他のセクターについてはいかがですか?)

「インフラに関連するものはなんでも投資すべきです。しない理由がありません。

 骨材会社や鉄鋼流通業者、建設分野の塩ビ管やインフラストラクチャーなど、あらゆるものが対象になります。基本的にはハード資産です。また、長期的なテーマとしては、タンパク質がいいと思います。鶏肉加工業者や卵の生産者です。
価格が上昇し、穀物価格が上昇すると、たんぱく質のコストが上昇しますので、世界は明らかにますますたんぱく質に対する食欲が高まっています。私は、最も手頃な価格のタンパク質を探しています。

 また、エネルギーについては、ここ数年よりもずっと良い結果が出てくると思います。特に米国では天然ガスが好調です。化石燃料からクリーンエネルギーに長期に渡ってシフトします。天然ガスは、化石燃料の中で最もクリーンな形態であり、豊富にありますので、価格回復に期待しています。また、それらのエネルギーサービス会社にも期待しています。」

 

引用元

youtu.be